画面転送だけじゃない、Adaptive Tranport/EDTにより進化したHDX/ICA

 XenApp/XenDesktop 7.13よりHDXが既存の互換性そのままに大きく進化しました。それがAdaptive transport技術および新しいEDTプロトコルの実装です。EDTは既存のICAプロトコルを置き換えるものではありません。ICAプロトコルを支えるトランスポートレイヤとして動作します。
 ICAプロトコルはご存知のように、リモートの仮想デスクトップとアプリケーションを様々なクライアントから高いエクスペリエンスで操作するためのリモーティングプロトコル技術です。シトリックスではICAプロトコルを基盤とした様々なユーザーエクスペリエンスを高める技術の総称をHDXと呼んでいます。
HDXの進化
 ICAではバーチャルチャネルと呼ばれる単位で画面やファイル転送、プリンタやUSBのリダイレクトなどを制御しています。バーチャルチャネルは一つのICAセッションの中に複数もつことができ、優先制御を行っています。例えば、デフォルトでは印刷の通信よりも画面転送を優先するようになっています。また、SDKをまたSDKを使って容易に追加開発が可能であり拡張性も高くなっています。
 ICAでは画面転送を含めて、そのトランスポートレイアにTCPを利用していました。TCPではその性質上、高い転送の信頼性と複数セッションでも効率よいネットワーク帯域の利用を行うことができます。これが画面転送技術であるThinwireの高い圧縮効率、転送効率とあいまってICAは低帯域でも操作性を良くすることができました。
 また、バージョンアップとともに、TCPでのICA転送に加えて、よりリアルタイム性能の高い音声に関してはUDPでの転送も実装しました。UDPはTCPと違い到達保証はしないものの、音声データの様にレスポンスを重要視するデータについては、応答性の向上を実現いたしました。その後、Framehawk社を買収し、画面転送やキーボード操作においてもトランスポートレイアにUDPを利用しつつ高遅延高パケットロス環境でもユーザーエクスペリエンスを高める技術を実装します。実際にはFramehawkは単にUDPでパケットを転送するだけではなくギアリングと呼ばれる技術でインテリジェンスに判断して画面転送や操作が行えるようになっています。
TCP vs UDP
FramehawkはICAとはまた違う生い立ちで実装されており、ICAの転送とは別で行われます。つまり設定などが従来のICAとは異なるということになります。そこで今バージョンでは、ICAのバーチャルチャネル技術をそのままに新しくAdaptive Transportと呼ばれる技術を開発しました。このAdaptive Transport技術では、ネットワーク環境とクライアント環境に合わせてトランスポートを従来のTCPもしくは新しく開発したUDPをベースとしたEDTプロトコルを利用します。Adaptive Transportが有効な場合は、デフォルトでEDTを利用し、利用できない場合はTCPにフォールバックします。
EDT
 これによりこれまでの互換性を維持しつつ、UDPの短所であった管理しづらい、複数セッションでの帯域制御が難しいという欠点を補いつつ、UDPの長所である高遅延環境でもスムーズかつ高レスポンスの転送が可能になりました。このメリットは画面転送だけに留まりません。ファイル転送含めたすべてのバーチャルチャネルで有効です。
Adaptive Transport
 現在対応するクライアントはReceiver for Windows 4.7以降、Receiver for Mac 12.5以降、Receiver for iOS 7.2以降になります。7.13ではデフォルト無効(オフ)ですので、ポリシーで有効(優先)にします。またEDTを利用する場合はUDP 1494,2598ポートの通信を有効化します。
EDT Policy
リモートアクセス時はNetScaler Gatewayを使い安全な通信が可能です。この場合はUDPポート443にてDTLSによる暗号化を行えます。NetScaler Gatewayの仮想サーバー上でDTSLを有効化するだけですが、サーバー証明書を一度アンバインドして再度バインドし直して下さい。EDTで通信しているかはDirectorのセッション詳細でプロトコルがUDPになっているかどうかで確認できます。
DirectorでのEDT確認
実際の性能については以下のデモビデオを御覧ください
今回の機能強化でICAプロトコルが大きく進化しました。管理者の負担を軽減しつつ、より高いエクスペリエンスが広範囲の利用者に利用可能になり、仮想アプリケーション、仮想デスクトップのユースケースの幅もよりいっそう広がると考えます。
EDTによる効果
XenAppおよびXenDesktop製品紹介ページ
Adaptive Transport製品ドキュメント
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Author: akseliversenh

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